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「 山原( やんばる )-教育の四季ー 」


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やんばるは沖縄本島北部の総称。僻地の小学校に赴任した

独身先生英作は、開放的あるいは粗野なジモティにびっくり!


  「 一人暮らしでさびしいと思いません? 」

  「 夜になっても相手もいなくてさ 」

  「 おら、ついて行こうかしら 」  と、女たち。


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 「 酒仙なる語は霊妙不可思議な酒の功徳をたたえた、それこそ東洋的な

  言葉なんだ。ところが同じシュセンでもゼニを守る守銭はいかんね。

  俗世の悪徳という悪徳がことごとく集まる。だから守銭奴と言われる 」


同僚のじーちゃん教師隆太郎がウンチクを肴に酒の強要。

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さてここで2人の女神が登場する。なにまた女神だって? 

麗しい女性は皆女神なのだ文句あっか。ひとりは同僚の啓子先生。

若く賢く美しく、釣り糸を垂れる英作の周りで水着を見せつける大胆さ。

他方は彼の下宿先の娘マツ子。地味で控え目で、デラックスとか付かない。

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啓子は彼にノートを託す。中には彼女の字で


「 理性が理性として通用しない時だってあるのだ。彼の怖れる猛獣の本能も

  やがて眼をさまし、理性の鞭を跳ね返すであろう。私はそれを期待する 」


ラヴレターだっ! 一方泡盛の強要であえなく轟沈した英作はマツ子の介抱の元

小間物屋を広げる。朝になるとあーら不思議跡形ない。彼女が清めてくれたんだ。

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優れた知性は現実にすばらしい光を与える。だが、つつましい献身。

それが心をとらえた。故郷今帰仁( なきじん )へ帰省した彼は母に伝える。


   「     との結婚を許して下さい 」


なんか恵まれすぎだぞ英作!



   


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「 大番 ( 下 ) 」


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戦前から戦後まもなくの兜町や華々しい仕手戦を描いた経済小説だけど、

艶福家でありながら女性ひとりを想い30年も独身を通した矛盾極まる男の

ロマネスク譚でもある。ともかく、兵役を免れたギューちゃんが帰ってきた!

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14億儲けて9億失い、4億戻す。だが混乱期をようやく脱した社会は

急速に組織化され、一相場師が単独で泳ぎ切れるものでなくなっていた。

一方女神の夫有島伯爵は戦死。彼ははあわよくば後釜に、とふらちな

考えを抱く。侍女のばーさんを懐柔してのからめ手作戦は成功するのか?

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7人のメカケを全員呼んでの新年会は予想通りメチャクチャ。女神の裏山と

いうだけで開発したゴルフ場は閑古鳥。無知や粗野や人を食った態度が

許され愛されるのは若い時だけなんだなァ。歳とったら相応の顔持たなくちゃ。

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女神は彼との結婚を承知しなかった。枯れても名家の意地だね。

おまきは一時激しく嫉妬してみたものの彼が痛ましくて仕方ない。


 「 もうあたしアあの人を男として考えないことにしたの。

  あの人はあたしの弟よ。そのつもりで生涯つきあうことにきめたのよ 」


でも女神は死ぬんだ。生き急ぐかのよおに。失意からよみがえった

ギューちゃんは立会場に立つ。 「 五カイ! 」 場を圧する声。

つぎの瞬間彼の体は大きく泳ぎ ・・・





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「 大番 ( 上 ) 」


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獅子文六の最高傑作を 「 娘と私 」 とする傾きもあろうが、断然

「 大番( おおばん ) 」。四国の片田舎で育ったギューちゃんこと

赤羽丑( うし )之助は畑仕事が大嫌い。地元長者の娘にあろうことか

印刷した恋文を手渡す暴挙の末上京、兜町の株屋に住み込んだよお立合い!

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短躯猪首ヤボ丸出しで周囲から軽蔑されるんだよなァ。でも軽蔑される

人間には愛も集まるんだ。おまけに人の機微人情があらわに見れて勉強に

なる。田舎者特有のセンシティビティのなさとここ一番の猪突猛進力で

たちまち財を築いた彼にもどーにもならない弱点が! そお、長者の娘は

大変な美女でその上伯爵夫人。彼女の前でギューちゃんは恐懼し震えるのみ。


 「 そおや、わしア、あのひとの家来にならい。

   あのひとの命令やったら、火の中へでも、飛び込むわい 」


す


勝手に女神にされた伯爵夫人。彼女以外を道具と豪語し放蕩三昧の

ギューちゃん。年上女房代わりのおまき。堅実一路の相方新どん。

周囲を大渦巻に巻きに巻き込んで昭和の快男児はどこへ行くのか?

To be continued !





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