fc2ブログ

Home > 2016年11月14日

2016年11月14日

11月14日


DSC07968_convert_20161114202717.jpg


「 痛覚とかないし、頭が大事だという概念がないんで、この動きが

  気持ち悪いんで、ゾンビゲームの動きに使えるんじゃないかって 」



「 毎朝会う身体障害の友人がいるんですよ。その彼のことを思い出して、

僕は面白いと思って見ることができないですよ。極めて不愉快ですよね 」


DSC07953_convert_20161114202036.jpg

人工知能 ( A I ) で動きを学習させたCGを作る会社の社長と、日本を

代表するアニメーター宮崎駿との会話。場はたちまち凍り付いたのである。

社長の言うことも解るんだ。例えば、千と千尋に出てくる ” この世ならぬ

もの ” の動きをデータ入力だけで微細に表現できたらよりリアルな作品が

できる。一方宮崎さんは ” 極めてなにか生命に対する侮辱 ” を感じて

「 自分たちの仕事につなげたいとは思わない 」 と言い放つ。そこで鈴木

プロデューサーが社長に向かい一言


     「 どこへたどり着きたいんですか? 」


DSC07737_convert_20161112144353.jpg

例えば戦争が愚劣な行為で、 ” 生命に対する侮辱 ” であるのは

原爆資料館行けばすぐ解る。でも状況次第で ” 崇高かつ英雄的行為 ”

に転化するのも確か。人が技術や環境を作るはずが、技術環境の進歩に

合わせて 「 なんでもやってしまう 」 。その場合に、譲れない一線、を

保持するのって大変ムツカシイんだと思う。宮崎さんがCG制作を忌避して

きたのは、テータさえ入力すればどんな映像も生まれてしまうマシンより、

” 手で描いた ” 方が自己責任が明確にとれる、と思われた為かな?

DSC07959_convert_20161114202050.jpg


どんな技術だって使うのは人で、そこには制約があって少し苦労した方が

よいのかも。そーいえばスタジオジブリの保育園は子どもが少し苦労して、

” ケガをするかもしれない ” 風に作ってあるらしい。ともすれば記号化

されがちな現代社会を身体性でひとつひとつ再確認してゆくって大事かも。

例えば車の自動運転。安全性ばかりが強調されてるけど、狭~い道路に

ムリヤリの車で人や自転車が壁とキッスする ” 侮辱 ” は自動化で

増々見えないものになるんじゃないの? というわけで、語りました、ハイ。


              

Home > 2016年11月14日

FC2カウンター
アーカイブ
QRコード
QRコード
Recent Comments
Recent Trackback
Search
Meta
Links
Categories
Archives
Feeds

Page Top