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「 猫の地球儀 」


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スカイウォーカー37番、幽( かすか )。黒猫にしてトルク

( 衛星軌道コロニー )のお尋ね者。彼には夢があった。未だ誰も

なし得ない、生きて地球へ渡るという野望が。そしてそれはトルクを

統べる大集会にとっては教義否定の許すべからざる所業であった。

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白猫焔( ほむら )はドルゴンと尊称される最強格闘王。特権と権力を

付与されているがそれを嫌い、わずか12秒で自分を打ちのめした幽に

付きまとう。彼はイラつく。


  自分をはるかに上回る力を持っている奴がいる。

  なのに、そいつの目は、自分には理解できないほど遠くを見ている。

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焔に憧れるチビ猫ストーカー楽( かぐら ) 。持ち前の無邪気さで

焔と幽の間を屈託なく行き来する彼女はやがて大集会の放った刺客により

拷問され殺される。大集会にとって、魂の行き場である地球が実は渡航可能な

リアルワールドだなどという異端思想は圧殺すべきものであり、それを実現

しようと目論むスカイウォーカー達は常に暗殺対象なのである。

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幽や焔に理解を示す大僧正は語る。手前勝手に夢を追う非を語る。


 「 自分でネズミを獲らんでもわしらの食う分はそこにある。ネズミを

  自分で獲る手間が省けてヒマができる。そのヒマから物は見えてくる。

  じゃが、わしらが食ったそのネズミを獲ってきてくれたのは、誰じゃ? 」


幽は旅立った。多くの骸( むくろ )と失意の焔を残して。

灼熱の龍の住む上層大気を抜け、彼の足の下の窓に、   





           海が、





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