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「 山原( やんばる )-教育の四季ー 」


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やんばるは沖縄本島北部の総称。僻地の小学校に赴任した

独身先生英作は、開放的あるいは粗野なジモティにびっくり!


  「 一人暮らしでさびしいと思いません? 」

  「 夜になっても相手もいなくてさ 」

  「 おら、ついて行こうかしら 」  と、女たち。


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 「 酒仙なる語は霊妙不可思議な酒の功徳をたたえた、それこそ東洋的な

  言葉なんだ。ところが同じシュセンでもゼニを守る守銭はいかんね。

  俗世の悪徳という悪徳がことごとく集まる。だから守銭奴と言われる 」


同僚のじーちゃん教師隆太郎がウンチクを肴に酒の強要。

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さてここで2人の女神が登場する。なにまた女神だって? 

麗しい女性は皆女神なのだ文句あっか。ひとりは同僚の啓子先生。

若く賢く美しく、釣り糸を垂れる英作の周りで水着を見せつける大胆さ。

他方は彼の下宿先の娘マツ子。地味で控え目で、デラックスとか付かない。

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啓子は彼にノートを託す。中には彼女の字で


「 理性が理性として通用しない時だってあるのだ。彼の怖れる猛獣の本能も

  やがて眼をさまし、理性の鞭を跳ね返すであろう。私はそれを期待する 」


ラヴレターだっ! 一方泡盛の強要であえなく轟沈した英作はマツ子の介抱の元

小間物屋を広げる。朝になるとあーら不思議跡形ない。彼女が清めてくれたんだ。

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優れた知性は現実にすばらしい光を与える。だが、つつましい献身。

それが心をとらえた。故郷今帰仁( なきじん )へ帰省した彼は母に伝える。


   「     との結婚を許して下さい 」


なんか恵まれすぎだぞ英作!



   


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