「 ７０歳の茶事行脚 」

半澤（　はんざわ　）鶴子さんは列島各地でゲリラ的に茶会を催す。



春４月、まだ雪の残る新潟は寺泊へやって来た。



「　せひやりましょうよ！　わ～やろやろやろやろ！　」

（　突然の闖入者（　ぶりっこ　）に老舗旅館の社長は腰が引けている　）



場は貸してもらえたけど一人で準備が大変なのね。



「　あーひっくり返してる！　」　釜が灰かぶりだ。



トイレ掃除。見えないところで最善を尽くす。



食材準備。行きずりの人を巻き込んでの茶会だから

お金とるわけじゃなし、どーなってるんだろ？



社長と有志登場。



仲立（　なかだち　）。



濃茶（　こいちゃ　）。



夏の琵琶湖畔へ。



夜は野宿。きゅうり食べてるぞ。

「　うわ蚊がいっぱい！　おーかゆかゆ　」



早朝和服に着替える。（　少し怖い絵ですな　）



「　あれーちょっと気配がとぼしい・・・　」



勝手に始めてるし。しかも茶杓を落とした！



「　ね、ここにね、大事なもん落としてん　」



「　あーもお感謝感謝。ごめんなさい　」

ここで名物のビワマスを供したいという想念が発然と起こる。



彼女は料理の達人でもあります。ところが３８度近い高熱！



それでも翌朝５時から掃除。もてなしの心は大変だ。



発熱、猛暑に耐え４時間の茶事を終えたパチパチ！



「　不都合なところに色々な世界があるんで、不都合をいとわないで

　　めげずにやり続けてると神さまが知恵を下さるんでそれはそれで

　　いいんですけど、落ち込みますね、」



秋の旅は岡山、新見（　にいみ　）。

「　夢にも思わんことですわ　」「　死に土産ってことですアハハ　」

「　恐縮と思ってましたのにそんな風に思って下さって・・・　」



良い光景。一期一会だからこそ。



大病、手術の後冬の旅は奥会津。



「　アリスお前冷たいからマジ！　」

道すがら出逢ったＪＫを釣った。



ワイの人参ごはんと似ている。



「　震災から避難してみると新しい出会いがあるっていいことだなって　」

「　悪いことばっかりじゃないと言うとらえ方は素晴らしいな～　」




”　花一輪に飼い慣らされる　”　このことばは、謎です。