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12月 5日


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記憶の底の住人をフィーチャーしてみたい。

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出会うといつも、 「 チンポさわらせてくれ! 」 と追いかけてくるロクさん。

小学生のワイから見りゃオッサン、でも案外若かったかも・・・。戯れたのち、

少し真顔になって十円くれるのがお約束。廃品回収業のロクさんからすりゃ大金。

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骨惜しみせず働き、愛嬌があるんで、地域の行事では下働きで重宝されてた。

天涯孤独のロクさん。冬の朝仮寓してた物置小屋で冷たくなってたそおな。

それでエエの。今の世の中、ロクさんみたいな人の居場所は無いんやから。

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中学の同級生だったM君。少し足りんかったけど、身体が大きくて、

コイツとおると不良が寄ってこん。ガッコさぼってつるんで遊んだなあ。

チンコの見せ合いしたり。

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高2の時再会したら、ワイのこと忘れてやがる。脳の病気が進行したんやて。

オヤジがあんまさんやってて、店が立ち退きになってもお二度と会えない。

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ネクター。

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忘れもせん小5の林間学舎。肝試しでコーフンし過ぎたワイは

もお一人の同級生をひっぱり回したあげく集合時間に遅れたの。 


 「 クラス全体が怒られたのはお前のせいや! 」


ってんで誰もワイのとなりで寝てくれん。

その時にビンボクジ引いてくれたのがT君。

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「 とっくん ( ワイのあだ名 ) はおとなしいから隣やと寝やすいねん 」  

嘘つけ! 寝たふりしつつ心で泣いたよ。彼のオヤジは親睦野球大会で

ボールを追ってフェンスに激突、血だらけになったことがある。

要領カマすとかに縁遠いこの二人を思い出すことしきり。

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数学担当ののN先生。宿題忘れた女生徒を終礼までつるし上げたり、

蛇のよおなパーソン。一方で怪談話がうまくて、生徒も好悪を決め兼ねてた。

チョービンボタレのSが転校した日、彼を見送りながらエキセントリックな大声で 

「 頑張れ! 」 を3回。皆ドン引き。

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社交下手で、職員室でも浮いてたらしい。

人気の先生より、思い出されるのはヘンコな先生。

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I さんはとっても美人。あまりに美人過ぎて、クラスの女子から総スカン。

オツムも良くて、ワイら男子も恐れ多くて近づけない。仲良しが休んだ昼休み、

一人ぼっちで弁当食ってた。

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遅刻常習犯のワイは副級長の彼女にずいぶん迷惑かけたよ。

卒業間近の冬の日初めて2人きりで話したら、驚くほど顔寄せるねん、

もおほとんど30センチ! 

「 彼女長年寂しかったんやなあ 」 とその時思った。なんでもっと・・・

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「 冷めないよおに入れてたんですよ。 」 

と懐から缶コーヒーを取り出すのはOさん。 ( 男 )

あんたは藤吉郎か! この人は腕力でノシてるワイが実は気の弱い

センチな男だと早くから見抜いて、温室栽培のトマトを扱うよおな

付き合いをしてくれた。それがくすぐったくてね。

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気のエエ人は利用されるんで防衛的にならざるを得ない。

Oさんは全てを悟り、全てを許し、老いた両親との生活を守るため

必死で働いてた。腰痛持ちなところはワイとおんなじ。

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バイト先で知り合ったNさん。洗いざらしのジーンズにグレーのトックリ、

毎日それ。ガールズの中で一人野暮ったい。でも実はエエシの嬢。

おまけに頭が良くて気が回る。 頼みもせんのに毎朝お茶入れよる。 

「 あれはエエ嫁さんになるで 」 って全員同意。

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ワイはカチコチに緊張してしまい、ろくすっぽ話もできんの。

辞めた彼女が久しぶりに職場に来た日、なんやら理由をつけて外出し、

とおとお逢わなかったね。超アホですわ。

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小2の時転校したよ。オカンが電車賃渡すの忘れてね。

歩いて引越し先まで帰ったけど、最後だからって大通りまで

もんのすごい距離 ( 子供にはそお見える ) を送ってくれた彼。

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顔も名前も忘れた。ただ記憶があるのみ。それが人を作り、

心の天秤を調律している。人は記憶の集大成であり、身体は容れ物。

老いて肉体に裏切られた時、寄り添うは記憶。

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ロバのパン屋がやってきた。達観した獣の目。

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ここから火の見やぐらと夕陽と火星が見えたよ。今は高いビルばかりになって、

友もロバも 花のよおに消えてしまった。濃い思い出ほど恥じらいの色彩をまとって

容易にその姿を見せない。願わくばいま少しの愛と幸せが

ワイのココロの泉を満たしてくれた人たちの上に降り注ぎますよおに。


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Comments:16

ベティ URL 2010-12-05 (日) 22:06

とくさん、今日は思い出の地を歩かれたんですね。

私の心の中にもいます。記憶の底の住人たちが。

今夜はせめて私も彼らの幸せを祈りつつ眠りに就きましょう。

MONICA URL 2010-12-05 (日) 22:07

なんか「 しんみり 」した
なに気に今日は、亡くなった友達のことを思い
「 あたしも死んだらたまに思い出されるのか、、、 なんか淋しいなぁ」
そう言ってたとこ、、、

ノリ URL 2010-12-05 (日) 22:12


時に、自分ひとりで大きくなったような錯覚に陥りますが、

本当はいろんな人に、育てられていることを忘れがちになります。

反面、私も誰かの役に立っていたのかな?と考えることも。

人は一人では生きていかれないことを、心が風邪を引きかけているときに、

猛烈に感じてしまいます。


もう若くない私の残り少ない人生って、本当にこのままでいいの?

そろそろ、自分の心に忠実に生きてみてもいいんじゃないの?

そんなことを考えるこの頃です。


食べ比べのお題、考え中です。う~~~ん!

ニャコベエ URL 2010-12-05 (日) 22:28

とくさん、こんばんわ。

とくさんだけの思いや気持ち、そして写真の風景と・・・。
コメントを書きたいのに、言葉ってなかなか出て来ないものですね。

この日記を読んだ後、しばし、ぼお~っとしてしまいました。

気持ちが少しでも通う事の出来た人とは、できる限り別れの日まで遠回りしたい、
って思うようになったのって最近の事かもしれないです。

こうやってとくさんのブログに時々コメントさせて頂いているのも
これに近い感情なのかもですね。

メロン URL 2010-12-05 (日) 23:18

ちょっとオセンチなとくさんでした^^

とくさんが下ネタ出す時って、そういう時・・

Re : ベティさん URL 2010-12-06 (月) 01:07


 生者死者を問わず自分を自分たらしめてくれた人たちの幸せを祈ってあげてください。

 「 同行二人 」 、彼らもまたその記憶をとどめる者たちとともに旅をしているのですから。

 苦しい時には力を借りんとイカンし・・・。

Re : MONICA さん URL 2010-12-06 (月) 01:17


 生きてらっしゃる方とはできるだけコンタクトとったほうがいいですね。

 歳とって、だんだんに交際範囲が狭くなってくるのは先方も同じ。

 ちょっとの勇気で生涯の友を得られるかも?

 ただ異性の場合はムツカシイみたい。

Re : ノリさん URL 2010-12-06 (月) 01:35


 育てたり育てられたり、思い出したり思い出されたり・・・。

 自力本願なんてありえません。記憶の底の住人はアリエッティ一家のよおに

 借りたり借りられたり、ココロの天秤に住み着いてそのバランスをとってくれてます。

 気持ちが弱ってる時や夜中に出てくるみたい・・・。

 「 お題 」 。

 条件1 : 全国区の商品。

 条件2 : 安価。

 条件3 : 生ものでないこと。

 条件4 : おひとりさまでも食べ切れること。

 条件5 : 調味料でないこと。 ( 焼肉のタレとかでは肉買わんとイカンし・・・ )

 条件6 : ローソンケーキなんかでも、関東と関西では委託生産してる会社が違うんですよね~。

 うーんこりゃムツカシイ! ところで、日清シスコの大豆のグラノーラ、ウマイですよ!

Re : ニャコベエさん URL 2010-12-06 (月) 01:48


 いや~この記事にコメント書くってムツカシイと思いますよ。

 誰か一人くらい書いてくるかな~って思ってたら5人も来るなんて!

 さすがワイの変なブログに宿る読者さんは違うな~とか失礼なことを・・・。 ( 汗っ )

 思い出は甘美だから甘えすぎてはいけない、とも言いますが、生きる力を与えてくれたり、

 謙虚な気持ちにさせてくれたりもします。命日に花を手向けるのもそおいう発想なんでしょうね。

 別れは必ず来ます。 「 サヨナラだけが人生さ 」 、恐るべき洞察の言葉ではないかと・・・。

Re : メロンさん URL 2010-12-06 (月) 01:50


 ギクギクッ! そおかも・・・。

 うーんこりゃ過去の記事を読み返してみんとイカンな・・・。

pasdedeux URL 2010-12-06 (月) 16:10

・・・花のよおに消えてしまった。から最後まで、何度かなぞりました。声に出して読んでみました。
(確か前も書きましたが、)トクさんの「お」が、また好きになりました。

井伏鱒二の名訳も、うぶりょうの原詩も、寺山修司の反詩?もとても好きです。

とても、温かくなりました。トクさん、おおきに!

まめ URL 2010-12-06 (月) 18:16

2枚目は天神橋のフジハラビルの横でしょうか?

以前、ここで個展をしました。

今日のテキスト、凄く好きです。

僕も覚えている間に、記録したいです。

人間って、忘れちゃうんですよね。

あひる URL 2010-12-06 (月) 19:28

朝の通勤電車の中で読みました。
月曜の朝にはとても深かった。
ヤバイ、電車の中で涙ぐんでしまった。
大人になるって心の天秤がどんどん重くなってしまうこと。そして新品ではいられない?でも、だからこそ、皆さんありがとう。を大切にしなきゃ。と思いました。

とくさん、只今2位ですね。。がんばっ!

Re : pasdedeux さん URL 2010-12-06 (月) 21:42


 いつものことながらありがとうございます。励みになります。

 あんまし考えんと、流れるよおに書いてます。淀みにだけは気をつけて。

 言葉は身体からはがれたアカみたいなもの、と達観してしまえばエエっと。

 少し愛しい少し煩わしい。書いた後はサッパリします。

 今回はちょっと重かったかも知れんけど、これも縁だと思ってご勘弁を・・・。

 ぱぱどぅさんも言葉を紡ぐ業に沈まれてるご様子。解脱など笑止。

 「 誰がなんと言おうと言葉は世界を変える! 」 ってのは確かロビン・ウィリアムスが

 「 いまを生きる 」 で言ってたよおな・・・。お互いそこんとこを信じましょう!

Re : まめさん URL 2010-12-06 (月) 21:51


 そーですそーです。反対側に猫が描いてあるビルです。

 個展というと写真でしょうか? そりゃスゴイ!

 あの辺はワイの地元、育ったのは天三、小学校は堀川、天満宮は庭、エトセトラ。

 忘れるよおな思い出はたいした思い出じゃない。忘れてしまいましょう。

 それより美化がこわい。潤色してしか思い出せなくなってしまう。

 テキトーに取り出してハタキをかける必要有りというわけです。

Re : あひるさん URL 2010-12-06 (月) 22:02


 月曜の朝から重かったでしょ? ゴメンナサイね。

 大人になるにしたがってどんどん天秤が複雑になるでしょ? どの皿に重りを乗せたら

 釣り合いがとれるのかワカランよおになってしまう。しまいに 「 生か死か 」 の

 二者択一になってしまうの。見えないところでチョコチョコ動いて釣り合いをとってくれてるのは

 実は彼ら記憶の底の住人なんです。それを忘れちゃイケナイ。イカンまた重くなってしまった・・・。

 2位ですねっ! 順位はともかく、ポチしてくれる方が増えたのは嬉しいです。

 これからも応援よろしくお願いしますです!

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